Theoretical Sociology

太郎丸博のブログです。研究ノートや雑感などを掲載しています。(このページは太郎丸が自主的に運営しています。京都大学の公式ページではありません。)
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論文掲載を拒否される悔しさと拒否する覚悟

『理論と方法』誌にも少し書いたが、世の中には想像力の貧困な査読者もまだいるようなので、もう少し書こう。普通、研究成果は論文にまとめて学術雑誌に投稿する。学術雑誌の編集委員会は匿名の査読者(2〜3人)に投稿された論文の審査を依頼し、その審査結果をもとに編集委員会は投稿論文を掲載するかどうかを決定する。これが一般的な査読のプロセスである。

審査の結果、掲載を拒否される場合もある。論文の掲載を拒否される悔しさ・悲しさは筆舌に尽くしがたい。私はこれまで何度も投稿した論文の掲載を拒否されてきたので、慣れてくるかとも思ったが、まったく慣れない。今でも掲載を拒否されれば悔しい。多くの社会学者がそうだと思うが、論文は全身全霊をかけて書く。その論文を否定されるということは、自らの存在を否定されたも同然なのである。掲載拒否の理由が納得のいくものであったとしてもその悲しさは和らがないし、納得がいかなければ怒りで夜も眠れないほどである。

確かに、投稿された論文をすべて学術誌に掲載するわけにはいかない。一部の論文だけが掲載され、残りの論文は掲載されないということ自体は仕方がない。私自身も査読をして、厳しいコメントを書いた結果、それっきり音沙汰がない(つまり、編集委員会が掲載を拒否したか、投稿者が原稿の書き直しをあきらめたか)ケースもいくつかある。私は査読のコメントは誠意を持って懇切丁寧に書くべきだと思う。確かに中には腹立たしい投稿論文もある。しかし、相手の論文を批判する以上、それは相手を深く傷つけ、その相手がもしも就職前の大学院生であれば、彼(女)の就職を遅らせることになるかもしれないのである。せめてそういう覚悟を持って査読にはあたるべきである。

性質の悪い査読者のコメントはしばしば短い。頭が悪いので長い文章が書けないかのようだ。投稿論文が非の打ち所のないものだったらコメントは短くなって当然だが、掲載拒否するような場合、問題が山積みなので、コメントは長くなるのが普通である。それにもかかわらず数行のコメントで人の論文を掲載拒否してしまうのである。まったくもって性質が悪い。「オリジナリティがない」「問題が絞り込まれていない」といった指摘をして終わりである。オリジナリティがないならば、どの先行研究と同じ内容なのかきちんと指摘すべきであるし、問題が絞り込まれていないならば、問題が具体的にどのように漠然としているのか、あるいは複数の問題が未分化のまま論じられているというのならば、それをきちんと整理してあげるぐらいのことはすべきではないだろうか。それが投稿者を否定する者の務めというものだろう。

査読者のほうが投稿者よりもえらいと勘違いしているのかもしれない。これは数土直紀さんが言っていたことだが、査読 (peer review) は peer が行うわけだから、査読者と投稿者は対等のはずである。しかし、残念ながら『理論と方法』以外には、この peer review を実践している国内の社会学雑誌はほとんどないように私には思える。どうせ相手は大学院生か若手だと思って、「指導」してやろうなどと考えているのか? 院生だろうが教授だろうが、学問的な議論の場では対等な関係でなければならない。Habermasも読んでないのか?

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コメント
from: 實川 幹朗   2009/07/18 6:17 PM
最近、『心の諸問題論叢』というオンラインジャーナルで心理系の論文査読の問題点を特集しました。どのくらい検索で出るか調べていたところ、貴ブログに行き当たりました。
書かれていることはまったくもっともで、これが常識でなくてなにが「常識」か、と思うくらいです。しかし、さる雑誌の編集委員をしてみて、このような考え方を持っている人がごく少数にすぎないことを発見いたしました。恐ろしいことです。
お時間があれば上記の最新号を覗いてみて下さい。
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太郎丸博さんが当然といえば当然のことだが、必ずしも守られていないことを至極真っ当に批判している。 私は査読のコメントは誠意を持って懇切丁寧に書くべきだと思う。確かに中には腹立たしい投稿論文もある。しかし、相手の論文を批判する以上、それは相手を深く傷つ
ACADEMIC RESOURCE GUIDE (ARG) - ブログ版 | 2008/03/09 5:53 PM
 

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