Theoretical Sociology

太郎丸博のブログです。研究ノートや雑感などを掲載しています。(このページは太郎丸が自主的に運営しています。京都大学の公式ページではありません。)
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多元的パラダイム科学(?)としての社会学
 シンポの準備で読んだ本。

George Ritzer, 1975(1980), Sociology: A Multiple Paradigm Science, Revised Edition, Alyn and Bacon: Boston.

文章は明晰。グールドナーよりもリッツァーのほうが賢いのでは。著者は、アメリカ社会学を social facts paradigm, social definition paradigm, social behavior paradigm の三つのパラダイムの並立状態であると考える。
 social facts paradigm とはデュルケムの『自殺論』を典型とするような、社会的事実を研究するタイプのパラダイムである。Wells and Picou(1981)の量的構造主義もこれに包含されるだろう。
 social definition paradigmとは、マックス・ヴェーバーを典型とするとされるが、象徴的相互作用論やエスノメソドロジー、現象学的社会学がこのパラダイムの主要な担い手である。
 social behavior paradigm とは、心理学者のB. F. スキナーを典型とするような、観察可能な人間行動を研究対象とするようなパラダイムである。社会学では、むしろホマンズの交換理論や期待状態理論の流れを指すと思われる。
 リッツァーによれば、当時の機能主義vs葛藤理論という対立軸は不適当で、両者はどちらもsocial fact paradigmに包含される。こういったパラダイム間の闘争や盛衰は合理的なものではなく、政治的なものであるという。リッツァーは多様性そのものに対しては肯定的であるが、お互いに攻撃しあう暇があったら自分の研究を深めるべきであるという。多様性を保ちながらも緩やかに連携すべきという、当たり障りのない結論である(が、私もどうすべきかと聞かれたら同じように答えるだろう)。

 現代日本の視点からみると、パラダイムの分け方はピンとこない部分が多い。social behavior paradigm は日本にはほとんど存在しないし、日本では盛んな歴史社会学や言説分析には独立したカテゴリが与えられていない。クラスター分析をやったことのある人ならばわかると思うが、何かを分類するとき、カテゴリの数はかなり恣意的に決められるので、パラダイムが3つか4つかという議論は無意味である。
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