Theoretical Sociology

太郎丸博のブログです。研究ノートや雑感などを掲載しています。(このページは太郎丸が自主的に運営しています。京都大学の公式ページではありません。)
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Peer-Review のバイアス要因:審査される側かどうか
 Jessica L. Blackburn and Milton D. Hakel, 2006, "An Examination of Sources of Peer-Review Bias," Psychological Science 17(5): 378-382.

学会発表の発表応募者と審査者の属性が、発表申請の評価にどう影響するか検討した研究ノート (research report)。著者たちが研究対象にしている学会が、どんな学問分野なのかは不明であるが、この学会では、自分からアプライして報告する場合、すべてポスターになるようである。このポスター報告にアプライするかどうか、そして発表の申請を審査するかどうかで、この学会の参加者は以下の4種類に分かれる。


発表申請を審査する

発表申請を審査しない

発表にアプライする

Type 

Type 

  〃      しない

Type 3

Type 4

著者らはこの学会の3年分の審査結果のデータを使って分析を行い、自分自身も発表にアプライした審査者(Type 1) は、アプライしていない審査者(Type 3) よりも審査の平均点が低いことを示している。つまり、Type1の審査者は厳しい。また、審査もしている発表応募者(Type 1) は審査しない応募者よりも、発表の平均点が高い。つまり、Type 1 は相対的に高く評価されている。このような厳しさの違いを緩和するために、評定点を審査者単位でz得点に変換することが提唱されているが、そのことは、指標としての信頼性 (intraclass correlation) をあまり高めないという。

 これも、あまりはっきりしない論文である。結局誰にどんなバイアスがあるのかはよくわからないまま終わっている。結局、Type 1 はかなり活動的な研究者で自分にも他人にも厳しい基準を課しているから、審査も厳しくなるし、自分の報告のクォリティも高くなるということではないのだろうか。著者らは、複数の審査者、それもType1 と Type 2 を組み合わせて審査をすることで、不公平を軽減することを提唱している。それはもっともではあるが、なかなか調整するのが大変そうではある。

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